映画上映情報 なべ

皆さん、お待たせしました!!　来た来た、久々の大人のラブストーリーですよ、しかもとってもおしゃれで重過ぎない素敵な映画です。
一流メーカーのスニーカーを扱う販売会社の支社長、ジョスラン。40代後半で独身のプレイボーイで女性にもてることばかり考えている。ある日実家で母の車椅子に座っているときに美しい女性が訪ねてきて、気を引くために車椅子生活だと嘘をつく。彼女との距離を縮めることに成功しホームパーティーに招待されるが、車椅子生活ながら活動的な彼女の姉フロランスを紹介される。どちらかというと派手で若い女性が好みのジョスランは落ち着いてしっかり者のフロランスにはあまり興味を持てなかった。


パリを舞台にトレンディドラマ顔負けの登場人物たち。歩けないため車椅子を使っていてもかわいそうなんて思えないくらい輝いているヒロイン、完璧なモテ男だったはずなのに嘘を隠すためにジタバタする主人公。二人がうまくいくのを応援しているのか、邪魔しているのか、周りの人々もとてもチャーミング。特にジョスランの秘書は本当にかわいらしい。
ジョスランは歩けない事をうまく装っているつもりだけれど、今まで接したことのない彼にはやっぱり無理がある。フロランスの生活のエピソードの中で不自由さをどうやって過ごしているのか、外には出さないけれどきっとここまでくるのには大変だったんだろうなと観ている者にさらっと感じさせてくれる。見下ろされない、堂々とした立ち居振る舞いもすごく素敵な女性でジョスランがどんどん彼女に惹かれていくのは当然だと思う。
さて大人の恋は成就するのか、しないのか・・・。


本作の監督・脚本・主演はフランスの大人気コメディアンのフランク・デュボスク、なんと芸達者な方でしょうね、年齢設定は「？」なんて思いますが、笑いもときめきも感動も盛り込んだ素敵な映画を作るなんて。それもそのはず製作は世界中で大ヒットの『最強のふたり』を生んだスタジオ、ゴーモン。最強タッグでフランス、ナンバー１ヒットを獲得しました。


静岡シネギャラリーでは、ここのところ悲恋や日本の若者の恋愛映画が上映されていますが大人のラブコメは久しぶりですね。絵画やダンス、悲劇や人生ドラマにほんのちょっとだけ疲れた方、上映時間もちょうどいいのでランチ前、ディナー前に心ときめくフレンチ・ラブストーリーはいかがでしょうか？原題『Tout le Monde Debout』の意味は見終わった後にスタッフにお訊ねください（笑）

『パリ、嘘つきな恋』は静岡シネギャラリーで７/5（金）まで上映中です。