ブログでは一回紹介させていただいておりますが(前回6/1更新のブログは
コチラ)、本作はパンフレットなどがないので、映画を観て「なんだろう?」と思ったところなどを調べるのはちょっと大変かと思います。
ネタバレではありませんが、『ROMA/ローマ』をご覧いただいた皆様だけが「なるほど」と思うような、鑑賞の参考やちょっとしたトリビアとなるような情報(日本語で読めるトリビアとしてはここだけのネタも)を集めてみました。
まず劇中、メキシコの現代史に明るくないと良く分からない箇所として、デモをしようとした市民を軍でも警察でもない謎の武装集団が追いかけてきて銃を向けるところ、これは1971年6月10日の「血の日曜日事件」。
謎の武装集団の正体は「ロス・アルコネス(鷹兵団)」という政府系の武装組織で、クレオのボーイフレンドのフェルミンが広場で武術の訓練をしている際に軍人と思しき人物が監督・指導している場面が出てくるのはそのためです。
クレオの雇い主の旦那が乗っているバカデカいクルマは「フォード・ギャラクシー(3代目)」。映画に登場のモデルは「Ford Galaxie 500 Fastback 1970」。発売されて間もない新車だったことが分かります。(泣
最初の印象的な車庫入れシーンでカーステレオから鳴っているベルリオーズの「幻想交響曲」第2楽章はコリン・デイヴィス指揮コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏。これは彼の2回目の1974年録音(1回目は1960年、3回目は2000年、共にロンドン交響楽団)なので、残念ながら1970-71年の当時モノではありません。
ちなみに奥さんが後から買う小さな車は「ルノー12」。
クレオが子供たちと映画館で観る『宇宙からの脱出』(1969年公開)。
私が子供の頃よくテレビで放映していました。『ゼロ・グラビティ』へのセルフオマージュでもあり、時代のイコンのひとつとして劇中に登場させているのではないかと思います。
ちなみにクレオがフェルミンと観ているコメディタッチの戦争映画は1966年公開のフランス映画『大進撃』。
オリジナルはもちろんカラー作品。フランスでは『タイタニック』の登場まで30年以上に亘り観客動員数第1位とのこと。エンドクレジットの開始で幕が下り、観客が退場していきますが、現代の良い子たちはマネをしないように。
エンドクレジットの最初に「リボへ(Para Libo)」と出るのはキュアロン監督の実家の家政婦だったリボリア(Liboria Rodriguez)さんへの献辞とのこと。
エンドクレジットの最後に再び『ROMA』のロゴが出たあと”Shantih Shantih Shantih”と表示されるのはサンスクリット語のお祈りであるマントラの最後によく使われる定型文で、Shantih(シャンティ)とは平和とか安息という意味。
1回目は自分自身のため、2回目は自分と繋がりのある人に、3回目は全世界のために唱えるとのこと。
Para LiboからShantih Shantih Shantihまで、監督の想いがそこに集約されている、と感じるのは私だけではないはず。
あとからまた観返してみたくなるような、大変印象的なシーンや小ネタ満載の本作。
「神は細部に宿る」と言いますが、観れば観るほど、実に丁寧につくられた映画であると実感します。
未見の方はもちろん、リピーターの方もチャンスは14日まで。
新たな発見や気付かなかった良いところがきっとあると思います。
お見逃しなく。
『ROMA/ローマ』
6/14(金)迄!連日①10:00 ②14:40 ③19:10
https://www.netflix.com/jp/title/80240715
Netflixオリジナル映画『ROMA/ローマ』独占配信中